税理士試験の総合問題は科目によって違いはあれど、資料が散らばっていたり独特の構成となっており、個別論点を抑えた上で、総合問題の解き方的ないわゆる受験テクニックが求められるのも事実です。
まだ税理士試験の勉強を始めたばかりの方や、もしかすると数科目合格した方でも総合問題の解き方を確立出来ていないという方はいらっしゃるかもしれません。
そもそも総合問題の解き方が分からない。
少しでもケアレスミスをしない解き方をしたい。
今回は、そんな方へ向けて【ケアレスミスをしない自分なりの総合問題の解き方】を確立させるためにはどうしたら良いのか。
それと同時に総合問題の解き直しで必ずぶつかる悩み…答えを覚えてしまっているけど解き直す意味はあるのか。
こんな疑問について受験生時代の私の実例も踏まえてお伝えしたいと思います。
まずは普通に総合問題を解いていく
難易度も高く、ボリュームの多い税理士試験の総合問題に対して0から完全に自己流で解き方を生み出そうとするのは無理があります。
0→1より1→2とする方が遥かに省エネになりますので、受講している専門学校の解き方をベースにします。
専門学校ごとに特別な方法があるというよりも、それぞれの学校の特色があるという程度なので初学者の方は直前期を迎える頃まで基本的に普通に解き進めるのが良いと思います。
この方法はある程度点数が取れるくらいの仕上がりになっている事が必要になるからです。
自分なりの総合問題の解き方を見つけるためにやるべき事
解き直しで良いので計算問題30台後半くらいをとれるようになってきたらその後にやるべき事はそれは間違いを分析し、どうしたらその間違いをしないようになるかを考える事です。
シンプルですが意外と真剣にやっている方は少ない印象です。
総合問題の答え合わせでは、正解出来た問題を確認する事にあまり意味はありません。
それよりも間違えた箇所こそが改善する余地がある箇所なのです。
そこを探し出すのが総合問題の答え合わせです。
間違えた理由を分析し、次はどうしたらその間違いをしないようにするか。もしくは時間が足りなければどうすれば時間内に解けるのか考えます。
この分析と対策は特にケアレスミスに有効です。
例えば資料内の指示を読み飛ばして間違えてしまったという場合は、次はどうやって解き進めるとその読み飛ばしをしないようになるかを真剣に考え、その方法を試します。
どうしても問題を読み飛ばしてしまう私はその対策として試行錯誤の結果、「問題文を指でなぞりながら読む」という方法に辿り着きました。
聞けばそんな事か、と思うような方法でも実際に自分が本気で悩んで対策した内容というのは人から聞いて実践するのとでは意識が違います。
おそらくここで読んだからと言って指でなぞっても私ほど効果は得られないと思います。
実際に自分で痛み、悔しさを感じて、この野郎!とハングリー精神で生み出した方法は実践している時の意識が違います。
結局、自分にとってミスのしない解き方を確立させる事ができるのは自分しかいません。
少しずつ自分のミスへの対策を講じて、一歩一歩自分なりの解き方が確立させていきましょう。
答えを覚えてしまっていても総合問題の解き直しは意味があります
厳密に言えば解き方を気をつければ、答えを覚えていても解き直しの効果を得られます。
答えを覚えてしまっていても、解く際には過程を意識しましょう。
資料の拾い出しも手順を確認するように行い、問題を解く際には○○だから××というように根拠をもって答えるようにします。
本試験ではこの過程が大切です。
「〇〇を満たしているという事実」があり、バチンと規定のスイッチが入る。
この感覚で解き進めると答えを覚えていても関係ありません。
覚えている答えと違う結果になったとしても、自分の中で規定のスイッチが入るかどうか、その判断に従って進めていきます。
答え覚えていて結果として間違いになるのが分かっていても後で見直す事になるのでそのまま進めます。
なぜその答えになるか根拠が分からず答えだけ覚えてしまっている場合は空白にします。
そうすると必然的に答え合わせの時に論点を確認するからです。
合格するためにはとにかく総合問題を解き直すしかありません。
ミスのしない総合問題の解き方を確立させるため、根拠を持って規定のスイッチを押せるようになるためにとにかく総合問題を解きまくりましょう。
私は解きすぎて初見の問題が無くなる事を恐れてしまった時期がありましたが、根拠を持って解答する解き方で解き直しをしていると、初見の問題でも対応できることが分かってからはあまり気にならなくなりました。
総合問題の解き直し準備を楽にする時短アイテム
たくさん解き直すにしても、税理士試験は問題用紙も解答用紙も枚数が多いので解き直し用にコピーしていてはコピー代がバカになりませんし、なにより時間がもったいないです。
そこでおすすめなのがフリクションのペンです。
熱で消えるペンなので工夫しだいで、消しゴムをガリガリこするよりも楽に早く簡単に書き込んだ回答を消す事が出来ます。
私は青、赤、黒を用意して、解答は青、丸付け等は赤、黒は制限時間が過ぎたけど解ききれていない場合に使って時間内でどこまで出来たのか知るためと用途を分けていました。
ペン本体も替え芯も安価なので、コピーするよりコスパが良く、なにより消し方次第で時間も大幅に軽減できます。
ドライヤーをあてる、夏場は車内に数時間放置、アイロンかける…色々工夫次第で消しゴムかけるより遥かに楽に消せますので私が一番楽だった方法をご紹介します。
私が実際に行っていた方法はカーボンヒーターで暖める事です。
夏場は暑いというデメリットはありますが、A3サイズの紙を一面暖められる大きさである事と寒い時期はそのまま暖房器具になります。
熱いヒーターを使うので取り扱い注意ですが、暖房として常備しているものをそのまま文字を消す作業に使えるのはとても楽です。
使用中にさらせば数秒で1枚消すことができるので手間もほとんどかかりません。
総合問題の解き方は自分にしかアレンジできない
ケアレスミスをしないような総合問題の解き方は結局自分で作り上げていくしかありません。
愚直に問題を解いて試行錯誤を繰り返すのが結局のところ近道です。
何度も間違えて、自分が本当に改善したいという気持ちから自分なりの方法が生まれてきます。
そのためにはひたすら総合問題を解くしかありません。
そして、総合問題の解き直し準備の手間を軽減してくれるアイテムがフリクションのペンとカーボンヒーターです。
この記事を読んで下さった貴方が少しでも手間を省いて解きまくる事により自分なりのケアレスミスをしない解き方を身につけて税理士試験本番で合格点を勝ち取る事ができるよう祈っています。
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